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マンション売買の市況を知る|新築マンション市場動向|2021年4月

  • マンション売買の市況を知る|新築マンション市場動向|2021年4月






    2021年5月現在、世の中は依然として、コロナの真っ只中です。

    新築マンションの市場動向を見ることで、中古マンションや戸建ての傾向も知ることができる。不動産経済研究所のデータから、単月の情報としては、改善傾向が現れたので、ダイジェストをお伝えします。

     
     



     

    首都圏の新築マンション市場動向 2021年4月


    正直なところ、細かく一つずつ分析をしなければ、明言できませんが、首都圏2021年4月の市況データは、一見コロナが終わったかの錯覚をするような状況にあります。

        
    新規発売

    発売戸数が、単月で2,000戸を超えて、一見すると、好調時期にシフトしたのかと思うほどです。

    単月の発売戸数が2,000戸を超えたのは、4月しては、3年ぶりです。また、その契約率も悪くない数値 73.6%を記録しています。

     
    平均価格とm2単価

    平均価格と単価については、前年同月で見れば驚くほどの良い数字ですが、内容的にはどうかと言えば、タワーマンションの販売状況が、大きく牽引しています。

    東京23区内のマンション平均価格が1億円を超えています。上がりすぎています。
     
         供給戸数 契約率 平均価格万円 ㎡単価
    首都圏 2,089 73.6% 7,764 112.5
    東京23区 1,068 76.6% 10,180 149.7
    東京都下 280 72.1% 5,815 81.7
    神奈川県 424 73.3% 5,145 75.1
    埼玉県 137 54.7% 5,225 77.7
    千葉県 180 72.8% 4,588 61.6

     
    次に、前年同月との比較です。
     
         供給戸数% 契約率p 平均価格% ㎡単価%
    首都圏 204.5 -5.3 24.9 10.3
    東京23区 154.3 0.2 43.0 29.5
    東京都下 522.2 -12.3 47.2 20.9
    神奈川県 211.8 -13.5 7.7 -13.6
    埼玉県 85.1 -22.3 -3.3 -2.6
    千葉県 1.536.4 9.2 4.5 7.1

     
    これが、データを丸めたとき、平均値を使って話をすると、こういうことが起きているのです。

    良い数字を示しているのは東京23区内だけです。
     
     
    完成在庫は高止まり

    マンションメーカーにとって、重要なのは、完成在庫です。

    完成在庫については、過去記事「新築マンションの在庫が増えるとなぜ大変なのか|顧客と会社の視点」でも触れていますので、ご参照ください。

    マンションメーカーにとって、完成在庫が売れないという事は、利益が出ないことになりますので、非常に重要な数値です。

    4月のデータでは、7,017戸まで、在庫圧縮が進んだようです。

    リーマンショックのあった2009年と2010年の在庫は、それぞれ6,700と5,600でした。その後少し不動産市況が良くなる中で、実は首都圏の新築マンション在庫が、年々増加し、2018〜2020年まで9,000戸を前後する量にまで膨らんでしまいました。
     
     
    今買うべき首都圏のマンションは

    基準の一つとして考えるべきは、会社の方針としてテレワークが今後も続くかどうかでしょう。全体として、テレワークの有効性・有益性が明確になりました。その結果、企業の本店移動が起きています。

    今後の仕事は全てにおいてオンラインが基本となると考えられます。そう考えると、住まいが東京都である必要性を感じる人は、どれだけいるのでしょう。

    首都圏の3県のマンション市況に注目すれば、明白ですが、はっきり言いまして、東京都以外のマンションについて、在庫物件を値引き交渉を含めて購入するのが良いです。

    逆に、東京都の物件は、怖くて手が出ません。特に23区内については、近い将来の価格下落を気にしない人たちが購入するのだと思います。
     
     

    近畿圏の新築マンション市場動向 2021年4月


    近畿圏で特徴的なのは、狭小面積で都市型のタイプが新発売の4割近くを占めたため、平均価格と単価が、ともに約30年ぶりにアップしたことです。

    それ以外には、新発売自体は、増加しているものの、契約率は多めにダウンしていおり、在庫整理もあまり進んでいない。
     
        供給戸数 契約率% 平均価格万円 ㎡単価
    近畿圏 1,093 62.0 5,356 77.5
    大阪市部 183 69.9 6,174 92.6
    大阪府下 302 34.8 4,805 71.4
    神戸市部 299 88.0 5,429 77.6
    兵庫県下 157 58.0 5,155 71.1
    京都市部 96 64.6 5,809 85.4
    京都府下 28 46.4 5,907 76.2
    奈良県 15 40.0 4,578 60.1
    滋賀県 12 75.0 3,788 57.7
    和歌山県 1 100.0 3,610 50.5


    次に、前年同月との比較です。
     
        供給戸数% 契約率p 平均価格% ㎡単価%
    近畿圏 121.3 -15.9 56.0 22.2
    大阪市部 -26.5 -14.4 152.0 26.7
    大阪府下 277.5 -20.2 7.9 18.2
    神戸市部 1,395.0 18.0 -19.3 -9.2
    兵庫県下 613.6 8.0 29.1 25.6
    京都市部 1,820.0 24.6 -8.3 -1.0
    京都府下
    奈良県 -86.1 -52.6 12.6 13.2
    滋賀県 33.3 41.7 3.2 15.9
    和歌山県 0 0 -4.0 2.0

     
    今買うべき近畿圏のマンション

    マンションの選び方の基本は、本来「資産性」です。しかし、それは、テレワークのない仕事環境の場合です。

    今回のコロナの影響で、テレワークでも、遜色のない仕事ができることが証明され、営業のように、面談しなければならない業種にしても、オンラインでかなり有効なコミュニケーションが取れるようになってきました。

    ですので、住まいのエリアは、都心でなくとも良くなりました。都心から少し外れたエリアで、在庫を値引き交渉して買うのが、おすすめです。



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