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仲介手数料無料には落とし穴があります

日本全国には、たくさんの不動産仲介会社があります。
その数は、2019年の不動産流通推進センターの調べによれば、32万社を超えています。
毎年の増加率自体は、1%前後ではありますが、平成10年以降一度もマイナスになることなく、増え続けています。
増え続ける不動産会社の中には、売り上げの生命線である仲介手数料を無料にするという会社もあります。
特に、不動産会社の競争が激しい都市部にその傾向が見られます。
仲介手数料には落とし穴があります。
不動産売買を依頼する売主買主に取りましては、手数料がかからないという宣伝文句に、心躍るかも知れません。
しかし、不動産は一般的に、人生の中で、売り買いする最大級の価格のものです。
不動産の仲介では、不動産会社は売買価格自体からは、一円の利益も得ていません。
利益は、仲介手数料にしかないのです。
その仲介手数料を0円にするという契約は、買主売主にとって、安心ができる不動産取引になるのか、考えてみたことはありますか。
手数料を無料にする相手が、買主なのか、売主なのかは、不動産仲介会社の考えによるものですので、どちらが無料と言い切れるものではありません。
しかし、手数料を払わずに、売買契約を結ぶということは、その契約内容に自分の方が不利になりそうな内容があったとして、誰を責められるでしょうか。
宅建業法では、不動産業者が売主となる契約については、買主が不利益を受ける契約は禁じられています。
しかし一般的な中古物件の売買の場合、不利益となる尺度が、双方の事情都合によるものであり、一般的という概念では測れません。
つまり、売買契約書に取り決められた内容が、すべてということになり、万が一売主買主間にトラブルが発生し訴訟ごとに発展しても、契約書の内容が基本になります。
不動産会社は、仲介という立場の責任しかありません。
不動産会社の責任は、調査と説明について、ということになります。
手数料無料では文句も言えない
そもそも、手数料を支払わない契約ごとで、きちんと説明を受けた契約について、苦情を申し立てたとしても、不動産仲介会社に利益をもたらしていない状況で、どのような苦情を申し立てられるでしょう。
ここに、安易に「手数料無料」の契約を選んでしまったことの「落とし穴」があります。
ですので、安易に「手数料無料は良いこと」と考えてしまうと、もっと大きな部分で損があることに気づかずにいる可能性があります。
手数料を支払うからこそ、自分の意向を不動産会社を通じて、相手方と交渉をしてもらえることを、ご理解されるようおすすめします。
参考までに、アメリカの不動産取引について、紹介します。
アメリカでは、不動産売買は、仲介ではありません。
一般的に、不動産会社は売主の代理(エージェント)という立場で、買主を見つけて売買契約をします。
ですので、不動産会社は、売主の代理として、買主と商談を進めます。
売主側の代理という立場ですので、取引に関する手数料は、買主にはかかりませんが、売主は不動産会社に6%支払います。
日本の場合は、仲介という形式であり、売主買主、双方の手数料が3%ずつなので、だいぶ違います。
仲介ということは、売主買主双方の条件のすり合わせをして、双方が納得できる条件を整えるのです。
しかし、片方が仲介料無料となれば、相手方有利の契約内容になっていたとしても、おかしくはないですね。
手数料を払わなくてラッキー、ではなく、不動産会社の立場は相手寄りになっていても、おかしくないですし、文句も言えない、と考えるべきです。
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