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売れないマンションは放棄できない?諦める前に知っておきたい不動産の所有権と対処法

  • 売れないマンションは放棄できない?諦める前に知っておきたい不動産の所有権と対処法





    「マンションを売却したいけど、なかなか買い手がつかない」「売れないマンションをどうにかして手放したい」と悩んでいる方は少なくないでしょう。
    不動産に関する知識があまりない方は、売れないマンションの所有権放棄という選択肢が頭をよぎるかもしれません。
    しかし、法律上、マンションを売れないという理由だけで所有権を放棄することはできないのです。


     

    □マンション売れない放棄はできない?



    売れないマンションを所有している人が、所有権を放棄したいと考えることはよくあることです。
    しかし、法律上、マンションを売れないという理由だけで所有権を放棄することはできません。
     

    1:マンションを放棄することは、区分所有権と敷地権を手放すということ



    不動産は登記簿において所有権者を記録しています。
    そのため、物理的にマンションを放棄したとしても法律上は区分所有権・敷地権を所有している状態になるのです。
     

    2:区分所有権とは



    区分所有権とは、マンションの専有部に区分されて設定される所有権のことです。
    専有部とは、住居の内側部分を指します。
    例えば、室内の各部屋や天井・壁などは専用部であり、所有権者がある一部屋に住んだりリフォームしたりを自由に行える権利とも言えます。
     

    3:敷地利用権とは



    敷地利用権とは、マンションの専有面積で按分された土地を利用する権利のことです。
    戸建住宅とは異なり、マンションの土地は各部屋の所有者全員で土地を共有している扱いになります。
     

    4:一体登記



    区分所有権と敷地利用権は一体登記されており、原則セットで処分する必要があります。
    これは区分所有法第22条で定められています。
     

    5:所有権の放棄はできない



    所有者は自由に使用・収益・処分ができますが、法令の範囲内でなければならないと民法206条により定められています。
    法令の範囲内とは、所有権にまつわる法律行為として認められる売買・譲渡・贈与、相続などの行為に基づく所有権の移転のみです。
     

    □売れないマンションを手放すための対処法



    売れないマンションを手放すためには、まず、価格設定の見直しや仲介会社の変更など、売却活動を積極的に見直すことが重要です。
    それでも売れない場合は、個人への譲渡や専門業者への売却など、さまざまな選択肢を検討する必要があります。
     

    1:売却活動を積極的に見直す



    売れないマンションを手放すための第一歩は、売却活動の見直しです。

    ・相場価格を正確に把握した上で、適正な価格設定を行う
    ・物件の情報を分かりやすく魅力的に伝える
    ・内見の機会を増やし、買い手との接点を増やす
    ・複数社の不動産会社に仲介を依頼する
    ・売却活動の進捗状況を定期的に確認する
     

    2:個人への譲渡を検討する



    売却活動を見直してもなかなか買い手がつかない場合は、個人への譲渡を検討するのもひとつの方法です。

    ・不動産投資家やリノベーション会社など、特定のニーズを持つ個人にアプローチする
    ・インターネットや不動産情報誌などに物件情報を掲載する
    ・知人や友人などに売却したい旨を伝える
     

    3:専門会社に売却する



    築古マンションやリフォームが必要なマンションなど、一般的な不動産会社では売却が難しい場合は、専門会社に売却を依頼することも可能です。
    専門会社には、下記のような形態があります。

    ・中古マンション買取専門会社
    ・リノベーション会社
    ・不動産投資会社
     

    4:その他の選択肢



    上記以外にも、売れないマンションを手放す方法はいくつかあります。

    ・相続放棄
    ・任意売却
    ・競売

    それぞれの方法にはメリットとデメリットがありますので、専門家に相談して最適な方法を選択することが重要です。


     

    □まとめ



    売れないマンションの所有権放棄は法律上できないため、諦めずに様々な方法を検討することが重要です。
    売却活動を積極的に見直し、必要に応じて専門会社に相談することで、売れないマンションを手放す道は開けてきます。
    諦めずに、冷静かつ現実的な視点で解決策を探していきましょう。


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